• ヨガ講師養成 北九州

    私の考えについてまとめています。
    ヨガはヴェーダから始まったものだと言われることが多くありますが、

    自然と調和しつつ、より豊かさを求めるヴェーダの特徴と、
    一方、修行的な要素を多く含む古典的なヨーガが同じところから来たとすると、多くの矛盾が生まれます。

    今の人生を楽しみつつ、来世のために得を積むというヴェーダの考え方と、
    それ以上苦しみを生み出さず、現世から逃れることに重点をおいていた古典的なヨガ。

    ヴェーダの考え方と、パタンジャリの本の中の八支則について特徴を比べてみたいと思います。

    ヴェーダの歴史では生贄の文化があった
    八支則では不殺生を大切にしている

    ヴェーダ 豊かさや自然と調和した美しさを良しとする
    八支則 節制・余分なものを手放す

    ヴェーダ 社会やすべてのものとうまく調和して生活するやり方
    八支則 最終的には、世俗との繋がりを捨てる生活

    など、違いが見られます。

    ではヨガについて書かれた本、パタンジャリの書いたヨガスートラは、どのようにしてできたのでしょうか。

    パタンジャリがすべてを思いつき、書いたのではなく、さまざまな歴史的背景がある中で書かれた書物として捉えるべきだと私は思います。

    ヨガはヴェーダから来たと言われることも多く違和感のあったとき、
    「パタンジャリの本は仏教とジャイナ教から成っている」という研究情報を聴き、
    たくさんのことが腑に落ちたように感じます。
    (研究では歴史的な証拠がすべてとされています。)

    辛い現世から逃れるために修行をするという考え方と、
    生きている人生もより豊かに楽しみながら来世のために徳をつむという考え方の違いを知ることで、
    今の生活やヨガのプラクティスに知識を役立てられるものだと思います。

    パタンジャリのヨガのもとになった仏教とジャイナ教は紀元前5世紀頃にできました。
    とくに八支則の中のヤマ・ニヤマはこの頃の自由思想から来たと考えられます。(ヤマ・ニヤマはほとんどそのままなのです。)

    ジャイナ教と、
    ガウタマ・シッダー・ルタ(ブッダ)の説いた仏教はどちらも自由思想として広まりました。

    このように上記の考え方ではもともとの派生が違うヨガとヴェーダは別々に捉えても良いのではないかと思います。

    ヨガとヴェーダはそれぞれ別に派生して、途中からヴェーダの文化の中にヨガが取り入れられたことになります。

    こうしてヴェーダがヨガを取り入れることによって、お互いの良いところをそれぞれ含んで現代のヨガの形に近づいています。

    さらにヴェーダと八支則の特徴の違いを簡単にまとめると
    ヴェーダ 傷つけなければ、地位や名誉を求めてもよい
    八支則 地位や名誉に執着しない

    ヴェーダ 豊かに生きていくためには、金銭も必要
    八支則 生きていくのに必要なものだけでよい

    ヴェーダ 人間としての大切な任務を果たした後では、世の中がよくなるためにボランティアなどに徹するという感じ。
    八支則 ブラフマチャリア(独身生活という以外にも、有言実行の意味。決断、決意をもつこと。人生で、自分の決めたことを守る=プラーナを大切に扱う)

    ヨガスートラの解説本の中での八支則の解釈には、古典的なヤマニヤマをヴェーダ的な見方に直し、現代に適応させているものも多く見られるように感じます。
    それをヴェーダとヨガの派生の違いの理解なしに受け入れるのは、なかなか難解なことだと思います。
    ヨガの派生について考えることは、スートラを読み進めるためにとても役立つことだと思います。

    現代のハタヨガはヴェーダの要素を含みます。

    より今の時代を生きやすくするための考え方として、役立てることができます。

    良いとこどりした現代のヨガですが、実は現代社会で調和しながら、豊かさを求め、うまくやっていくというのは、洞窟に引き籠って生活するよりも、実は難しいかもしれません。

    人と深く関わらずに生活するのは簡単です。

    それぞれのステージやタイミングによって、大切にするヨガのプラクティスを選んでいくことができると、私は思います。
    とても大変な辛い環境に居るときは修行の要素が生きることを「楽にする」。(現代社会を生きていくには適さない。)
    より豊かさを求め、家庭を持ち仕事を持って「生きていく」にはヴェーダの中に融合されたヨガが最適。

    それぞれのステージやタイミングによって、大切にするヨガのプラクティスが変わるものだと思います。
    また、必要に応じて変えていくことで、どんな環境でも自分を追い詰めて鬱になったりせず、穏やかさをキープしながら生きていく方法として役立てられると思います。

    先日のヨガ哲学ワークショップでは講師の先生方をはじめそれぞれヨガや哲学、歴史大好きな皆さんにお集まりいただき、大変良い場となりました。

    北九州ではまだ行われていないめずらしい内容のワークショップを行うことができました。

    アーサナ(ポーズの)講義に負けないくらい、今後磨いていきたいと思います♪

    次回のブログではヨガとヴェーダの世界観について見ていきます。

    関連記事

    ヴェーダの世界観と古典的なヨガの世界観

    ワークショップもまた行いたいと思いますので、ご希望の方はご連絡ください。次回優先的にご案内いたします。

    講座にご参加いただいたヨガ講師の先生よりご感想をいただきまして、とても嬉しく思い、シェアします♪ご感想はこちら↓

    今日も帰って日常生活に戻るといろいろなことが起こり、今日の講座の事を思い返し、
    今、思うとアーユルヴェーダ的な考え方は、憧れですね〜
    こうなれたらいいなぁーと思います。
    でも、そうなるには(現代社会で上手く生きていくためには)、色々な努力も必要なのかな?と、思い…考えると、どんどん難しくなってきましたので…
    結果、古典的なヨガもいいですね…
    ヨガは、いつでもすぐ実践できる
    寄り添えるものです♡
    どんな時でもいつでも…笑
    なので、いつもシンプルに考えられる…
    やっぱり心を支えてくれるヨガが好きです
    辛い時、色々〜考える時、
    体も心も何故か?
    ヨガの教えにいつも救われてます

    ぜひ、また、哲学にそった座学をお願いします。
    自分なりに紐解いていきたいと思います。
    そして、その事を伝えられる人に…そして、私の伝えたヨガで生き方が素敵に変わった人に出会えますように
    私の目標ができました

    昨日の座学、(歴史哲学はまだまだこれから、とご自分で言われてましたが)、そんなことは、なかったですよ〜
    難しくて、が飛ぶ所もありましたが、色んな言い伝えがあり、何を自分のものにするか、考え深い所、その時々で、また、感じ方が
    違うのだろうなぁと思います。
    とってもワクワクした時間でした。笑

    瞑想、あまり得意な分野ではないのですが、体がどれだけ整ってきたのかを試しながら、是非深めたいと思います

     

    ご感想ありがとうございました♪

    これからも、皆さんで集まってヨガについて考える時間を持ちたいと思います。

    ヴェーダ、
    古典的なヨガ、
    現代のヨガ。
    どの考え方も面白く、興味深いものです。

    これからも必要に応じて選び、毎日のアーサナ(ポーズ)の練習や生活に取り入れていきたいと思います。

    古典的なヨガの起源を知った上で、現代のフィットネス的な要素も大切にするヨガを行うことで、単なるフィットネスだけでなく、より快適に現代社会を生きていくたくさんのヒントが見つかるものだと思います。

    アーサナプラクティスやアーユルヴェーダは、心身を浄化し、ヨガの瞑想法を快適に深めやすくするために大切なものです。

    まずは健康な身体づくりから始めましょう♪

     

    ホームページは

    http://clarayoga.net/

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    kurara

    kurara

    ヨガに出会って、大好きなヨガで独立。 初心者ヨガから、教科書には載っていないヨガを発信しています。初心者からでも卒業後のインストラクター活動率100パーセントのヨガスクール、イルソーレ主催。ヨガ講師養成・フィットネスクラブやその他施設のヨガ人材育成など、ヨガで夢を叶えるサポートを行っています。スタジオレッスン、講話、企業や病院等への出張、シニアヨガ記事の寄稿など行い、リトリートやワークショップ講座のご依頼等、出来る限りお応えするようにしています。

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