リグヴェーダのマントラを、108回自然に唱えることが出来るようになった時の感覚【呼吸瞑想、マントラ瞑想、ガーヤトリーマントラ】と、瞑想上達の道のり
ヨガの太陽礼拝の行い方も様々な方法がありますが、下記ポーズについては私の好きなハタヨガの動作を記載しました。ローマ字はサンスクリット語の発音です。マントラと、太陽礼拝の練習法をご紹介します♪
Surya Namaskara(スーリヤナマスカーラ)太陽礼拝の12のマントラ
①「om mitraya namah,」タダーサナから、両手を胸の前に合掌、サマスティティ
伝統的なハタヨガでは、プラナマーサナと呼ばれます。ポーズのポイントは、足の接地面で地面を押し、同じ分だけ地面から返ってくる力を感じます。
②「om ravaye namah,」両手を持ち上げ、上を見上げ、胸を開く
アライメントクラスや現代ヨガでは上げた両手のひらを向かい合わせたり合掌にしてポーズを行うことが多いですが、伝統的なヨガではこの時手のひらが正面向きとなります。東を向いて心地よい太陽の光を浴びながら行いましょう。①のポーズと同様、足の裏で地面を押し、手の指先は空へ近づきます。
後屈で腰痛のある方は①に近い状態のニュートラルな背骨で行い、このポーズでは腰痛のない場合も小さな後屈で十分です(上下に伸びる意識も感じているため)。
このポーズで後屈を行う際の伝統ヨガのポイントは、腰をただ前へ送りだすことです。そうすることで、胸の後ろ側の背骨の部分も含め全体がバランス良く動きます。
クラスでは、この時の両手の上げ方もお伝えしますね。
③「om suryaya namah」両手を遠くへ伸ばしながら股関節から身体を二つ折りにして前屈する
現代ヨガではウッターナーサナ、伝統ヨガではこの立位の前屈はパッチモッタナーサナと呼ばれます。パッチモッタナーサナは、西を向いたポーズという意味です。
太陽礼拝は東を向いて始め、前屈時に顔が西を向くことからこのように呼ばれます。今では座位の前屈がパッチモッタナーサナと呼ばれていますね。
(写真は現代ヨガ)
足裏で地面を押すこと、12のポーズを繰り返し行うことで身体がほぐれてきたら、地面を押しながら少しずつ膝(脚)を伸ばしていきます。
両手は足の横に、地面に手のひらを付きます。
④「om bhanave namah」右足を大きく後ろに引いて膝をついたランジ、両手を上げ上を見上げる
(写真は現代ヨガ)
右から順番に動かすことによって活力が高まります。
伝統ヨガのポイント
パッチモッタナーサナの形から、両手と左足の接地面で床を押しながら右脚が移動する工程を行うことにより、ポーズが完成します。(次のポーズを行うことを意識し、ポーズのポイントを用いて身体が動作を行っている間も、そのポーズとして見ます。)ポーズのすべての瞬間瞬間に意識を向けていることがとても大切です。
⑤「om khagaya namah」両手を地面に付き左足も後ろへ引き踵から頭まで一直線に、プランク。腹筋が使われます。
地面につけた両手のひらと右足つまさきの接地面で押しながら、自然と左脚が移動する工程を大切に行いましょう。
⑥「om pushne namah」膝・胸・顎(または額)を地面につきエイトポイント
(写真は伝統的なハタヨガ)
脚の付け根を空の方へ高く引き上げ、骨盤(仙骨)部分は後方(かかと側)に向かって誰かから押してもらっているイメージが背骨の調整にも役立ちます。
現代ヨガでは顎をつくことが多いです。伝統的なハタヨガでは写真のように額をつけます。額をつけることにより心の安定感が増すと考えられています。
8点は、両つまさき、両膝、胸の中心、両手のひら、額です。
⑦「om hiranyagarbhaya namah」足の甲を地面へ返し、両手で床を押しながら背骨を伸ばし、コブラのポーズ
(写真は現代ヨガ)
現代ヨガでは足幅は腰幅程度で行われることが多いかもしれません。伝統ヨガでは両足を必ず揃えて行います。両足を揃えるポーズでは、⑥のポーズの形からかかとをつけて、ポーズの工程もかかとがついている状態を保持します。
⑧「om marichaye namah」つま先を立てて、脚の付け根を曲げた姿勢を通って(背中の伸びを大切に)両手で地面を押しながら骨盤を持ち上げダウンドッグ
手のひらで地面を押すことで、日頃意識が向けにくく多くの方が丸くなりがちな背中の部分が使われ、姿勢改善、猫背改善に大変効果的です。
手のひらやつまさき(または足裏)の接地面で地面を押すことがポイントです。
⑨「om adityaya namah」右足を両手の間へ移動、左膝をついてランジ、両手を持ち上げる
両手と左足の接地面3点で床を押しながら右脚を移動することがポイントです。一回で両手の間に移動できなくても大丈夫です。届かない時は足指を歩かせて両手の間のラインまで移動しましょう。
両手の指先を床に立てて胸を開く工程を通り、その後上体を上げます。
⑩「om savitre namah」左足を揃え、立位の前屈
両手と右足の3点で床を押し、左脚が移動します。
⑪「om arkaya namah」両手を伸ばしながら起き上がり、胸を開く
後屈が苦手な方は、一度足幅を開いて行ってみると、ポイントを使い腰を使わず胸が開く後屈を体感しやすいです。
⑫「om bhaskaraya namah」立位で両手を合わせるポーズへ
胸の前で両手を合掌し、すべての指が合わさっている状態です。本来は両手の間に空間がある形です。サマスティティとプラナマーサナの違いが感じられると良いですね。
伝統的な太陽礼拝では、12のポーズを1回行うことで身体の左右を均等に使うことができるようになっています。
口伝で伝わる伝統的なハタヨガの太陽礼拝のポーズ練習は、講座の中で時間をかけて丁寧にお伝えしています。
本場の最新のヨガと、伝統ヨガをお伝えしています。
太陽の名前を表す12のマントラ
サンスクリット語「namah」は敬意を含み、「〜に礼拝する。」という意味です。
1.mitra(ミットラー)→「友人、究極の友、優しいもの、すべてのものを信頼するもの」
2.ravi(ラヴィ)→「変化の原因、賞賛されるもの、称賛される神」
3.surya(スーリヤ)→「活動の誘発者、すべてのものを動かす者、すべてのものを動かす神、”輝く”の語源」
4.bhanu(バーヌ)→「光の拡大者、すべての世界を自らの光で輝かせる者、すべての世界を光で輝かせる神」
5.khaga(カガ)→「空を移動するもの、空を行く神」
6.pusan(プーシャン)→「滋養を与えるもの、栄養を与えるもの、栄養、繁栄の神」
7.hiranya-garbha(ヒランニャガルバ)→「万物の包含者、宇宙の創造主が生まれた黄金の卵」
8.marici(マリーチ)→「無限の光線を持つもの、光線の所有者、光、光線を放つもの、無限の光線を持つ神」
9.adityaya(アーディテャ)→「(女神)アディティの(息)子、すべての生みの母の息子、アディティヤ神」
10.savitre(サヴィター)→「万物の創造者、すべてを創造するもの、すべてを創造する神」
11.arka(アルカ)→「崇拝されるもの、崇敬に値する神」
12.bhaskara(バースカラ)→「輝きを生み出すもの、輝きを創るもの、光る神」
12のマントラはすべて太陽の名前を表します。
上記をもとに、
1.友のようにいつも私たちとともに居てくれる存在「ミットラー」に、礼拝
2.賞賛される者「ラヴィ」に、礼拝
3.全てのものを動かす者「スーリャ」に、礼拝
(空で動く者「スーリャ」に、礼拝)
4.全ての世界を自らの光で輝かせる者「バーヌ」に、礼拝
5.空を移動するもの「カガ」に、礼拝
6.力を与えるもの(滋養(栄養)を与えるもの)「プーシャン」に、礼拝
7.万物の包含者「ヒランニャガルバ」に、礼拝
8.無限の光線「マリーチ」を持つ者へ、礼拝
(光「マリーチ」へ、礼拝)
9.すべての生みの母の息子、「アディティヤ」へ、礼拝
10.全てを創造する者「サヴィトル」へ、礼拝
11.崇敬に値する「アルカ」へ、礼拝
12.輝きを創る者「バースカラ」へ、礼拝
今日はヨガの太陽礼拝とともにサンスクリット語のマントラをご紹介しました♪
太陽礼拝の本来のコンセプトなども、別の記事に書いています。
ヨガの太陽礼拝は、本来は太陽に感謝しようとするものではなく、アーサナ(ポーズ)を練習している中で自然と感謝の気持ちが湧きおこってくるようなヨガ練習です。口伝で伝わるヨガの太陽礼拝は背骨の調整効果や内臓の健康に、より効果的なだけでなく、人生の質が変わるきっかけにもなる練習方法です。
最後までお読み頂いてありがとうございました。
【豆知識・アライメントの(解剖学的な)ヨガと、伝統ヨガ。ムドラとしての合掌の違い】
アライメント→親指を身体に付け、四指を揃え、親指と四指は離し、四指が真上よりもやや前方に向きます。
伝統ヨガ→すべての指が合わさっている状態です。本来は両手の間に空間がある形です。
マントラの音程のこと
祭式を正確に行うことのできる瞑想の恩師も、最初のうちは音にこだわりすぎなくても大丈夫だと教えてくださいました。
楽器と一緒に演奏する際の音として↓の♯ドからomの音が始まる音程、
レの音から書いている音程は本場の先生が歌っていて綺麗でしたのでメモします(自分用に個人的なものとしてまとめさせていただきました)。
☆伝統的音階を学ぶ必要のあるマントラのチャンティングもあります。
(♯ド バージョンは12回すべて一定の音で(伝統的な音に近い形で表記)。男女共に声に出しやすい方が多い音程だと思います。
レ バージョンは変化をつけた音をメモしています。)
♯ド ドドシドレド
(レ ドドレ ♭ミミレ)
om ミットラーヤ・ナマハ
♯ド ドドシドレド
レ レ ♭ミソソソ ↗︎
om ラヴァイェー・ナマハ
♯ド ドドシドレド
ソ→ ♭ミ ♭ミソ♭ミ レレ ↘︎
om スーリャーヤ・ナマハ
♯ド ドドシドレド
レ ドドレ ♭ミミ
om バーナヴェー・ナマハ
♯ド ドドシドレド
レ ドドレ ♭ミミレ
om カガーヤ・ナマハ
♯ド ドドシドレド
レ レ♭ミソ ソソソ ↗︎
om プーシュネー・ナマハ
♯ド ドドシドレド
ソ ♭ミミソミレレ ↘︎
om ヒランニャ ガルバーヤ・ナマハ
♯ド ドドシドレド
レ ドレ♭ミミレ
om マリーチャイェー・ナマハ
♯ド ドドシドレド
レ ドドレ♭ミミレ
om アーディティヤーヤ・ナマハ
♯ド ドドシドレド
レ ド レ ♭ミ ソソソ ↗︎
om サヴィトレー・ナマハ
♯ド ドドシドレド
ソ→ ♭ミ ♭ミソ♭ミ レレ ↘︎
om アルカーヤ・ナマハ
♯ド ドドシドレド
レ ドドレ♭ミミ レレ
om バースカラーヤ・ナマハ
コメントを残す